組子
いつもご視聴ありがとうございます。 皆様いかがお過ごしでしょうか?
インフルエンザが流行っているので、外から帰ったら必ず手洗い、うがいを忘れないように・・・・・
さて今回は「組子」のお話しをします
組子と聞いて何かなーと思った方は多数いらっしゃるかと思いますが、木工建具に配されるものを言います。
大川といえば家具が有名ですが、実は木工建具生産高日本一だそうです。
特徴
460年ほど前、船の大工から始まった大川木工は、大工職人や家具職人など木工業が分業化されるのに合わせて、建具業も発展してきました。
「組子」は、釘を使わず、木と木を組み付けて作る建具の技法のひとつです。
細くひき割った木に溝・穴・ホゾ加工を施して、鉋(かんな)や鋸(のこぎり)、鑿(のみ)等で調節しながら1本1本組付けしていきます。
この技法を使って細工を施したのが「大川組子」です。建具職人が腕を競う中、建具の装飾として自然派生的に誕生したと伝えられています。
図柄のパターンは「麻の葉」や「胡麻殻」、「八重桜」など200種類以上にもおよび、現在もこれらを応用して職人が独自に新しい図柄を生み出しています。
素材 製法・工法
【1】 材の仕込み 材は最低でも5年は乾燥させます。約2mmから薄いものは1mm以下に挽き割り厚みを調整します。
【2】 材選別 ヒノキを中心として、杉、ヒバ、ホウノ木、神代杉、神代楡等を使用します。
【3】 組手切(くでぎり)地組み 縦横を0.001mmの精度で割込みを計算し割りつけ、組手切(くでぎり)します。
【4】 意匠と下書 200以上ある伝統的組方を付け子に納められた地組みの中に、バランスをみながら配置します。
【5】 刻み 鉋や罫引(けひき)そして鋸で挽いて、組木(組子の中に納まる部品)を作ります。
【6】 組木の組立て 細かい組木の組立ては、組木の固さのバラツキを確認しながら組上げていきます。
【7】 組木の色々 200以上ある伝統的組方のための組木作りには、繊細な仕事ばかり。紙一枚のミクロンの世界を職人の勘で作り出します。 基本の角度は60度。
【8】 組上げ 細かいところから組み立てて、多い時は数万個の部品で組込みます。
【9】 仕込み 建具の中への組子を納めます。 繊細な組子の美しさを維持するために両面にガラスに組込む場合もあります。
歴史
現存する最古の建築で、飛鳥時代を代表する建物である法隆寺金堂は、その高欄に卍崩しの組子を配しています。
組子はこの頃、中国から社寺仏閣の建物 の一部として、日本に伝わったと伝えられています。
縦挽(たてび)き鋸「大鋸(おが)」が15世紀に出現し、台鉋(だいがんな)が日本に伝わったのが 17世紀頃、今日の引く形になったのは18世紀頃だと思われます。
今日のような繊細な組子は、その頃から発達したものと思われます。
大川組子は約300年の歴史を誇り、200以上もある伝統的な組方は、より繊細なものとして今日に伝承されているそうです。
私も実物の建具を拝見したのはかなり前なんですが、やはり細かい細工は見る者を圧倒します
実際大川に行って工場見学した訳ではないので、一度は作業風景を見てみたいと思いました。
まだまだ、たくさんご紹介したいのですが、ネタが尽きてしまうので、この辺りで・・・・
積算の濱地でしたーー